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シモンと通りすがりのおっさん、オーヴィルと熱い議論をかわしたが為にミナツを見失うという大失態を犯したライが今何をしているかと言えば。
「つまりだ、銃弾とは元来真っ直ぐ飛ぶものではない。風や重力、湿度によって微妙にズレる。長距離なら尚更だ」
「それをわざわざ計算してんの?狙撃手は大変だな」
「超一流の狙撃手は計算しなくても状況に置かれるだけで弾道が見える。いわゆる『第六感』という奴だ」
シモンと世間話をしていた。というのもシモンの話に純粋に興味があったのだ。
ライは父であるアルバからあらゆる武器を叩き込まれている。
結局、ライはマコトの血を強く受け継いだのでどの武器も達人と言えるまでは成長しなかったが。
しかし、その経験はその武器を相手にした時に生きた。全くの無駄ではない。
しかし、銃だけはライは何も教わらなかったのだ。
スカージャック家は由緒正しい武家。昔からある家系なので歴史の浅い銃には手を出していなかった。
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