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「静かに。あんまり大声出してバレたらどうするんだい?」
「別にオレはどうもしねぇよ!」
「それもそうか。相も変わらず君の意見は的を得ているね」
男は天を見上げ高笑いする。ライはその男の腕を掴んだ。
「来い」
「おや?何処に―」
「いいから」
ライは力ずくで男を引っ張っていった。男は身長の割りには力が無いようでなすがままに引っ張られた。
町の外れまで来て、『風読』で周りに誰も居ないことを確認するとライは口を開いた。
「こんなところで何やってんだよ、先輩」
「あ、やっぱり気付いてたんだ」
男が笑いながら外見を変化させる。いや、元に戻していく。
女性にしては高い身長。かなり細く折れてしまいそうな身体。それを覆う白衣。
フロウ・スターナリアがそこには居た。
「そりゃそうだろ。さっき言った方法を実行出来るのは先輩ぐらいしか居ない」
「誉めてくれて嬉しいよ、サンダーバード後輩」
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