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セリスにはどうすることも出来ない。セリスが何をしようとフロウの選択は変わらない。
ここでフロウを止められないセリスは、無力。なら、出来ることは一つしかない。
セリスはフロウを無視してオーヴィルの家に戻った。
「おい、オーヴィル起きろ!」
熟睡していたオーヴィルをセリスはベッドから叩き出す。
「な、何だ?セリスか?」
「今すぐ飛行機を動かす準備をするぞ!政府にバレかけてる!
「何だと!?」
オーヴィルが跳ね起きる。
「いつ来るか分かるか!?」
「分からん!出来るだけ早い方がいい!」
今からオーヴィルが準備した場合、準備が済むのは深夜。そこまで政府の人間が来ないという保証はない。
「わたしは援軍を呼んでくる。それまで一人で準備してくれ!」
「援軍って……」
「わたしの旦那と連れの刀馬鹿なら一晩くらいなら持たせられる!」
セリスは急いで宿屋に駆け出した。外にフロウはもう居なかった。
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