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「わたしは発進の準備を手伝ってくる。何かあったら知らせてくれ」
「分かった」
承諾するとセリスは地下に潜っていった。
「ライ」
ミナツが声をかける。
「何だ?」
「本当にフロウが何をするつもりなのか分からないのか?」
「ああ。今回ばかりは嘘じゃねぇ。推測は出来るが」
「それは何だ?」
ライは少し考える。
「先輩は出来ることは一人でやるし、厳しいことは素直に助けを求める。今やろうとしていることは一人で出来ることなんだろうが」
「が?」
「正直かなりヤバいことに首を突っ込もうとしてるんだろうな。オレに相談せずに他人を利用するなんて今までにない」
ライには相談出来なかったのだろう。危ないものならライは必ず助けようとする。
つまりは、そういうことなのだ。
「ま、でも大丈夫だろ」
それでもライは焦りを見せなかった。それはまるでミナツに寄せてる信頼のように。まるで自分に言い聞かせているように。
「先輩が、死ぬわけがない」
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