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シモンが自信満々に胸をはる。
「ニーナであればたとえ飛んだ後でも『飛行機』を止められる。その場合、撃墜することになるがな」
多少離れていて飛んだところでニーナの狙撃の範囲内。飛べる確率はほぼ0だ。
「さて、この騒ぎにあの女狐が関わっていないとは思えないが」
「あの人が何を考えてるのか分からない……」
いつものことである 。
「所詮、奴は悪女だということだ。世界政府でお前を騙して抱いて、あっさりと捨てて出ていったように。また裏切りをしたに決まっている」
「裏切り、かぁ」
ニーナはその事実に苦笑いした。
フロウは確かにニーナを捨てた。しかし、ニーナはそれを察していた。
言葉ではっきり言っていたわけではないが、節々から世界政府が気に入らないような雰囲気を出していたから。
いつか好奇心に引かれ何かするのだろうとは思っていた。それでも、フロウがニーナを捨てたことに変わりはないのだけれど。
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