続・飛翔の町

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そう仮定してもこれはまだ過程だ。その先も読まなければ。 戦力を分散させるということは一ヶ所に置いての守りが薄くなるということ。 となれば簡単だ。フロウは何処かを、もしくは誰かを攻める気なのだ。 そしてそれが何処か、誰かは分かる。ここ、自衛軍の本拠地、並びにニーナかシモンのどちらか。 消去法でニーナかシモンを狙っているという線は消える。 二人を狙っているならこんなことを起こす必要はない。町中とはいえニーナとシモンどちらにも一人になった時があったのだから。 自衛軍の本拠地に何の用があるのかは分からないが、これで取れる対策は一つ。 「お爺ちゃん。もし『飛行機』が飛んだら、お爺ちゃんはここに残ってくれない?」 「ぬ。職務放棄しろとは偉くなったな孫よ」 「違うよ」 これで磐石。本拠地が狙いである以上、戦力をそこに残すしかないがニーナにはフロウを捉えられない。 シモンならば捉えられる。いくら近接戦に弱いシモンとはいえ、サシでやればフロウに負ける道理はない。
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