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その隙に相手が鍔迫り合い。
(埒があかねぇ、ライは?)
チフユに問われミナツは視線を一瞬動かす。カロス家の目の前で中年の男性と交戦中だった。
(お前とは相性が悪いだろ。オレがやる)
「刀は捨てるなよ」
(後で拾え)
ミナツとチフユがスイッチする。
「さぁ、もっと剣(ケン)を!」
「拳(ケン)ならやるよ。『破裂拳』」
鍔迫り合い。それをする距離ではチフユは満足に拳を引けなかった。十センチ。それくらいだっただろう。
たったそれだけの距離で男の身体がぶっ飛んだ。パァン!と空気の割れるような打撃音。人がこんな簡単に宙を舞うのかと。
0から100の凄まじい加速。『瞬動』はチフユの十八番。
間髪入れずにチフユは思いっきり地面に足を突き刺し、そのまま跳ね上げる。
「らぁ!」
地面がめくれ上がる。『土壌掬い』。それは小さな盾となりて飛んでくる矢を防ぐ。
跳ね上がった土から手で握れる位の石を掴むとそれをオーバースローで投げつける。『岩石砲』。
「当たれぇ!」
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