続・飛翔の町

56/93
前へ
/1704ページ
次へ
凡ミス。服がブカブカになっていることを計算に入れ忘れた。 この隙を逃す相手ではない。お爺さんは倒れたライに追撃しようと腰を曲げ― グニッ 「はうわ!」 勝手にぎっくり腰になって泡を吹いて倒れた。 「………作戦通り」 嘘。 「にしても、術者が気絶しても身体が治らねぇな……よりにもよって時間系か」 こういう制約系の『魔具』は切れるタイミングが『魔具』によって異なる。 今回の『魔具』は時間系。一度発動されれば魔力を使わなくても一定時間変化させ続ける。 魔力の消費を抑えられる利点があるが、好きなタイミングで解除出来ない欠点がある。 「ライ、か?」 感覚で今はチフユに声をかけられたと分かったライが冷静に答える。 「ああ。恥ずかしながらな。その内戻るから安心―」 ライは最後まで言葉を紡ぐことが出来なかった。突如、抱き付いてきたチフユによって 。 身長差があるので顔がチフユの豊満な胸に埋まる。
/1704ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46125人が本棚に入れています
本棚に追加