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「ニーナ様!場所の特定が出来ました!」
「何処?」
「最初に報告したカロス家です!ここに向かった軍人だけ連絡が取れません!」
「分かった。お爺ちゃん」
「分かっている。こちらは任せておけ」
フロウ相手に多勢は悪手。それだけ隠れる場所を増やしてしまう。
「必要最低限の人員をここに残して、それ以外の全員でカロス家を強襲します」
「指揮は?」
「貴方に任せます。わたしは狙撃の準備を」
ニーナが逸早く単独行動に出る。自衛軍も準備が出来ていたようですぐにシモンだけが取り残された。
「さて……」
シモンが何処を警戒しようかと迷う間もなく、その人物は目の前に現れた。
「このオレに対して堂々と。その度胸だけは誉めてやろう」
「老兵に誉められたところで、全く嬉しくないけどね」
フロウ・スターナリアは、全員が慌ただしく出ていく中、シモン以外の誰もが気付かずに歩いて来ていた。
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