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「な、何だぁ!?」
「爆弾で地上と空洞の間をぶち抜いた。これで上昇出来る」
「お前無茶苦茶するなぁ!」
「わたしじゃない。オーヴィルが考えていた方法だ」
「……頭のネジイカれてんのか」
「……ライ。客観的に見ればお前も大概だぞ」
ミナツが呆れる。疑問が消えたことで改めて三人は走り出す。
「ライ、少し遅くないか?」
「すまん、魔力切れでな」
魔法のアシストが無いライはただの運動神経の良い人間に過ぎない。
『鬼族』であるミナツやセリスには敵わない。
「担いで走るか?」
「その方が遅いだろ」
「そこでこんな良いものがある」
ミナツがチフユに変わった。その手には、服。
「何だ、それは?」
「面白―有用そうだからかっぱらってきた。セリス、これに魔力を込めてライに触ってくれ。問題が解決する」
「おま―、それは―!」
セリスの行動は早い。半信半疑で服をライに押し付ける。そして―。
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