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いつもより若干渋くて太い声。それだけで男の風格を感じる。
「特に異論はねぇな」
「同じく」
チフユとセリスは納得していた。子犬のように抱き上げられているセリスがシュールだ。
「それと、憶測の域は出ないが懸念事項を話す。今後関わってくるかもしれない」
「何だ?」
「リースとニーナの件についてだ」
「何の話だ?」
セリスに説明中
「またテスター、か」
「チフユ。ニーナは大切な人間を操られて殺された。そしてそれをリースの仕業だと思っている。これで間違いないよな?」
「ああ。それがどうかしたか?」
「どうもなにも、大変なことだ」
ライは一息おく。
「オレ達はリースの腕は良く知ってる。確証はないが十中八九ニーナの勘違いだろう。じゃあ誰が操る魔法をかけたんだ?」
「そんなのはテスターに決まって―そういうことか」
セリスは気が付いた。チフユは気付いてないのでライが正解を言う。
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