飛翔の町

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* ライ達は一応はぐれた場合、どうするべきかを決めていた。 それははぐれた場所に再度集まるということ。つまりチフユはその場に留まっているわけだが。 「チフユちゃんは何処から来たの?」 とりあえず落ち着いたニーナに捕まっていた。 近くの空いていたベンチに座ったら当然の如く隣に座ったのだ。 「何でオレがそんなこと話さなくちゃならない」 「別にいいじゃん。ここで会ったのも何かの縁だし。あ、わたしはロッパね」 「こら、ニーナ!今すぐそのデブから離れろ!」 「誰の何処がデブだ」 ニーナの相手はせず、シモンに言い返すチフユ。 「でも、確かにこの辺は太ってるね」 ニーナはベンチの背もたれから腕を回し、人差し指でチフユの胸をつついた。 「知るか。勝手に大きくなっただけで迷惑してんだよ。重くて肩はこるし、真下は見えん。デメリットしかない」 「………ふーん。チフユちゃんは触られることにはあんまり抵抗がないのか……」
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