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そこでミナツはライの顔が近いことに気付いた。思い起こされるのは先日の記憶。
「……………」
「待て。顔が赤いから何考えてるかは分からんでもないが、今は逃げるな」
暴走状態のチフユに出てこられたら収集がつかない。ミナツはコクコクと頷いた。
「悪いな。ミ……チフユに用事あるから今日のところは諦めてくれ」
「君達は暫くこの町に滞在するの?」
「オレの用事が終わるまでな」
「ふーん。なら、いいよ。チフユちゃん。また話そうね」
バイバイ、と離れていくライとミナツに手を振るニーナ。二人も一応腕だけ上げて応えた。
ニーナの見えないところまで離れた時、ミナツはライから少し離れた。
ライは大して気にする様子もない。最初は落ち込みもしたがもう慣れた。
「長物持ってたってことは、セリスと入れ違いになったってことだよな?セリスは?」
「野暮用ができたとか何とか言ってた。この宿に行けと」
ミナツはセリスから渡されたメモをライに渡す。
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