飛翔の町

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「とりあえず、そのメモにかかれている宿に行こうか」 フロウの提案に二人は乗った。 「シモンとニーナちゃんと偶然会ってたみたいだね。何か話してなかったかい?」 シモンの情報を探る為にフロウはまずそう聞いた。 「話したのはわたしじゃないからな」 「え?どういう意味だい?」 「ライ」 ミナツは確認を取る。ライは頷きながら答えた。 「先輩。あれはミナツであってミナツじゃないんだ」 「それはどういう?」 「見れば分かる」 ミナツが目を閉じる。そして― 「ハーチーミーツー……」 ―凄い落ち込んだ。 「先輩。これがミナツの姉のチフユだ。一応こっちが主人格になる」 「ハーチーミーツー……」 「ほら、これやるから元気だせ」 ライは以前買った蜂蜜を取り出した。 「蜂蜜!ライ、ありがと」 チフユは横から抱き付こうとしたが、止めて大人しく蜂蜜だけを受け取った。この反応にもライは慣れつつある。
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