飛翔の町

42/67
前へ
/1704ページ
次へ
「オレの話だぁ?」 「二面性を持つ人間は何人もいるけど、二重人格はそうそう居ない。興味が湧くのは当然だと思うけど?」 「人を珍獣扱いしてんじゃねぇ」 サラシを手際よく締め、服を着る。観察されているような気がしたが無視した。 「そういうつもりは無かったんだけど、そう思ったのなら謝るよ」 「……別に怒ってねぇよ」 チフユは着替え終わると自分もベッドに腰をかけた。 「何を話す?」 「え?話してもいいのかい?」 「そう言ってんだろ」 ぶっきらぼうにそういうチフユ。シャワーを浴びて特にやることもないし暇潰しにはちょうどいい。 不器用だが基本的には人間好きのチフユは割りと会話が好きだったりする。 「いやー。正直チフユちゃんをからかって遊ぼうと思ってたから話題を考えてないね」 「はっ倒すぞ」 「押し倒されるならアリかもね」 押し倒されたとしてもチフユの力でやられればフロウは瀕死になるだろうが。
/1704ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46125人が本棚に入れています
本棚に追加