飛翔の町

49/67
前へ
/1704ページ
次へ
滅多にないフロウの威圧にミナツは少したじろぐ。大人しく白状する。 「…………バレた」 「何が?」 「ライが好きなことがライにバレた……」 ずーんという効果音が似合うような雰囲気のミナツ。対してフロウは。 「……え?」 困惑していた。 「それだけ?」 「それだけだ」 「フラれたとかそういうことはなく?」 「それだけだ」 フロウは我慢出来ずに大声で笑いだした。 「あーはっは!ミナツちゃん、君は…くふ…本当に、乙女だねぇ!」 「そ、そんなに笑うことないだろう」 「いや、ごめんごめん。あまりにもミナツちゃんが可愛かったからさ」 フロウは溢した涙を手で拭う。 「安心しなよ。ミナツちゃんが何か動かない限りサンダーバード後輩はいつも通りに接してくれるさ。あれはヘタレだから」 「ライが良くてもわたしが恥ずかしいだろう?」 「それは時が解決してくれるのを待つしか無いね。恥ずかしさなんて何れ風化するものだから」
/1704ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46125人が本棚に入れています
本棚に追加