銃王姫と二丁拳銃

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* シモンは世界を旅していた。理由はリフレッシュである。 世界政府、及びにロッパ王国から散々使われてきたシモンももう歳。 軍人として限界だと悟ったシモンは自ら引退を告げた。 ロッパ王国は重大な事件があった場合のみ協力させることを条件にそれを認めた。 おおよそ半世紀ぶりに長期の暇を得たシモンは各地を巡っていたのだ。 期間はおよそ二年を予定していた。そして一年かけてフリカ帝国にシモンは辿り着いた。 その時に、見つけた。一人の少女を。 場所は町の外れだった。何やら銃声らしき音を長年軍人をやっていたシモンの耳が捕らえた。 気になって来てみれば少女が銃の練習をしていたのだ。 歳はまだ若い。金髪で女性として短い髪。膨らみかけの胸に発達していない体躯。13~14くらいだろう。 自衛の為に練習しているようにも見えるが、それにしては二丁拳銃なのは変に見える。 「何をしている?」 だからシモンは聞いた。少女は振り向く。その顔は、めんどくさそうな顔だった。
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