銃王姫と二丁拳銃

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「何を……」 「素人が銃を軽々しく扱うな!暴発や流れ弾、跳弾の危険性もある!初めて撃つ人間が一人で練習するなど言語道断だ!」 もう一発。ゴチンという音が聞こえそうなくらい強烈な拳骨に少女の視界に星が舞った。 「つぅ……!」 ふらふらしながらも倒れない少女。 「全く、これだから最近の若いもんは。………しかし、泣かないか。根性はあるようだな」 シモンは呆れながら、少女を見る。痛いはずなのに泣くまではいかない。 むしろ、何するんだこのクソジジイといった目で睨んでくる。肝っ玉のある子供である。 「気に入った。お前、名前は?」 「……リース・イーグル」 「ではリースよ。オレが見ていてやるからその銃で撃ってみろ」 リースは不満そうな顔をしながら銃を構える。二丁拳銃なので片手撃ち。 狙いは離れた場所にある空き缶。構えは滅茶苦茶。リースはそのまま、撃った。 反動で腕が跳ね上がる。どう見ても肘や肩を痛めそうな跳ね上がり方だった。 しかし、当たった。
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