銃王姫と二丁拳銃

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ニーナ・ファルコン。その名前から取ったものだろうがニーナは気に入っていなかった。 自分は孤高ではない。ただ孤独なだけだと言われているようだったから。 自分を理解出来る人間などいない。並び立つことなど誰にも出来ない。 だから、シモンが二年の旅から帰ってきた時。シモンの愛銃である『クリティカルクリア』を譲渡されヘイホーの名を継承した時も思ったのだ。 やはりわたしと肩を並べられる友達は居ないと。 「これからはニーナ・ヘイホー・ファルコンと名乗れ」 「えー。恥ずかしいよ。ニーナ・H・ファルコンにする」 「ぬぅ……オレの名前を使えば多少王国軍でも顔が利くようになるのだが」 「いらないよ。わたしは自分の力で王国軍に行くんだから」 ヘイホーなどと名乗っていたら持ち上げられそうで敵わない。 「ふん。末弟子と似たようなことを言う」 「末弟子?わたし以外にそんなこというような人他に居た?」
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