銃王姫と二丁拳銃

9/59
前へ
/1704ページ
次へ
「その子、名前はなんて言うの?」 「リース・イーグル。いや、今はリース・B・イーグルと名乗っていたか」 「リース・B・イーグル。ああ、確か最近フリカの騎士長最年少記録を更新したって言ってたね。あれ、お爺ちゃんの手引きだったんだ」 「オレの手引きでもないがな。『自分本来の力を見せてきます。師匠は茶でも飲んで黙ってて下さい』」 シモンの似ていない物真似にニーナが若干引く。 「それで騎士長か。凄いね」 「どちらに『クリティカルクリア』を渡すか迷ってな。本当は保留にするつもりだった」 その事実もニーナを驚かせた。 「じゃあ何でもうわたしに渡したの?」 「『そんな長物要りません。持つだけ邪魔ですし。他の欲しい人にでもあげてください』と言われた」 「……変わった人だね」 実際はどっちかまだ分からなかったということだ。ますますニーナの喜びは大きくなる。 「変わったというよりオレに対する敬意が足りん。一体オレを誰だと思っているんだ」
/1704ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46125人が本棚に入れています
本棚に追加