銃王姫と二丁拳銃

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工房まで通されるとウェインはニーナに椅子を出した。それに座る。 「さて、まず頼まれた品だがな」 ウェインは一丁のマグナムを取り出した。 「思ったより癖が強くなった。慣れるのにはかなり時間がかかると思うぜ」 「有り難う。お代は?」 「もう貰った。シモンのジジイからな」 相変わらずシモンは過保護である。 「そうなんだ。『魔具』だけど名前とかある?」 「『クイックブラスト』。強いてつけるならそんな感じだな。好きに呼んでくれて構わない」 「じゃあそれにする」 ウェインから渡された『クイックブラスト』を太ももにホルスターを巻き付けそこにしまった。 「太ももか。色気づいたガキンチョだな」 「ガキンチョ言うな!本当はわたしの魅力をからかってるんじゃないの?」 「アホ言え。乳臭い年下なんざに手を出すかよ。オレは妖艶なお姉さんが好きなんだ」 ふざけたやり取りを済ませ、ウェインは次の話題に入る。
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