反抗軍への帰還

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イリカの言う通りだ。今回の目的は誘い込むこと。 自尊心が高い程それを傷つけられた時の反応は大きい。 「さて、どうやって誘い込む?相手はあくまで偵察部隊だ。数はそう多くない」 「わたしに、策があります」 イリカが発言する。 「ハルさん。『水』はどの程度扱えますか?」 「攻撃には使えないわね。精々流れをちょっと変えられるくらい」 「充分です」 潜在能力的には最高のスペックを誇るイリカの脳は様々な計算を元に作戦を練る。 全力で、パルトの神経を逆撫でする作戦を。 「さて、じゃあここはオレとイリカに任せてお前はゆっくり休んでな」 「そう?」 「おう。で、考えとけ。勝った後の宣戦布告の言葉でもよ」 ハルカは苦笑い。 「別にあんたでもいいのよ?実質的なリーダーはわたしとあんたの二人だし」 「オレは良いよ。柄じゃない。それに―いや、何でもない」 「何よ、らしくないわね」 「言ったら、怒るだろうから言わねぇ」 グレイは、満面の笑みだった。
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