反抗軍への帰還

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「『水』ってそんなに魔力使うんですか?」 「『水』は比較的楽な方よ。今は、『状態変化』を使いすぎただけ」 ハルカの感覚的には消費魔力が少ない順に並べると土、水、炎、雷、風。この中でも風が馬鹿みたいに抜き出ている。 小雨を霧に変えるくらいならそんなに魔力は減らない。 「これで上手く行かなかったら分かってるでしょうね、グレイ?」 「心配すんな。もう成果は出たみたいだぜ」 グレイは戦場を見ながらそう呟いた。 * 「馬鹿な……!」 パルトは目を見開いた。準備が出来ていない敵に対して騎兵を突撃させる。 その策は間違っても愚策ではない。しかし、その策を行った結果、待ち構えて居たのは、大惨事だった。 落とし穴。騎兵が突撃した場所に仕掛けられた罠。 パルトの軍はイセンを北側から攻めている。しかし、どういうわけか北側全域にそれが仕掛けられていたのだ。 落とし穴と簡単に言うものの、それを作る労力は甚大なものである。
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