反抗軍への帰還

42/45
前へ
/1704ページ
次へ
「………え?」 「儂はライとしか協力せん。命令してくれるなよ」 マリアはぶっきらぼうにそう言った。ハルカは困惑する。 「ちょ、ちょっと待ってよ」 「何よ」 「記憶覗いて、あんたが何を思ったか知らないけど、ライはわたし達の仲間よ。あんたの一存で勝手に決めないでくれる?」 「言い方が悪かったな。戦争には協力する。しかし、ヌシの指図だけは受けん。そう言っておるのよ」 尚更意味が分からなくなってきた。 「……理由を聞いてもいいかしら」 「単純な話よ」 マリアはハルカと目を合わせた。その瞳が示す色は明確な、『嫌悪感』。 「儂がヌシを好かんからよ」 * 『悪夢』からまずマリアが帰ってきた。 「ライよ。儂は少し風に当たってくる。ここに戻れば良いかや?」 「おう」 ライがそう返事をすると足早にマリアが去っていった。しばらくしてハルカも目を覚ます。
/1704ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46125人が本棚に入れています
本棚に追加