反抗軍への帰還

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「酒でもあれば、風情だったのだがのぅ」 マリアは空を見てそう呟いた。 「マリーは飲めるのか?」 「生まれてこの方落ちたことが無い。酔いはするがの」 蟒蛇らしい。狐なのに。 「持ってくるか。戦争始まったら中々飲めないだろうし」 「いや、良い。酒は勝った後が一番旨いのでな。酒断ちしてるとなお良い」 マリアは立ち上がった。そして歩き出す。ライも続いた。 「ヌシが居れば、儂は安心して後ろに居れる。勝つぞ、この戦を」 「………ああ」 薄笑いを浮かべつつ、ライは肯定するのだった。 こうして、反抗軍は内部で微妙な亀裂を生みつつも全員が集まった。 ハルカ・リスターナ率いる反政府組織、『レジスタンス』。 グレイ・フリークマン率いる世界一の規模を誇るマフィア、『フリークマンファミリー』。 そしてライバード・スカージャック、もといライヤー・サンダーバード率いる革命家の少数精鋭、『雷鳥一族』。 パルト・ボレオンを討ち取った、後に『イセン奇襲戦』と呼ばれる戦いの翌日。 ロッパ王国に対して『宣戦布告』が成されたのであった。
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