46125人が本棚に入れています
本棚に追加
トリウスに頭を下げてドレッドは自室へ戻った。
トリウスに頼まれた通り、ドレッドはアルバに連絡を取った。
『無理だな』
「そうですか」
イセンのレジスタンスとの戦闘。その協力を申し出たのだが断られた。
『マコトが最近帰って来たのだ。産まれた子供の面倒もある。オレが居なくてもそのくらい何とかなるだろう』
「勿論ですが、トリウスが一応連絡を取れと五月蝿いので」
『王のお付きは面倒くさいな。どうだ、ドレッド。オレのところに来ないか?』
「考えておきます」
アルバは真面目そうな声だが冗談を言っている。これに気付ける人間は中々居ない。
「それはそうと、出産おめでとうございます。また暇が出来たらお祝いの品を送ります」
『気持ちは受け取っておく』
心無しかアルバの声が軽くなった。ここで機嫌を良くすることも悪くないとドレッドは踏み込む。
「男の子ですか?女の子ですか?」
『女。名は『アオイ』だ』
最初のコメントを投稿しよう!