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ハニバルは驚いた声を出していた。ドレッドは解説する。
「『魔除狩り』、という言葉をご存知ですか、老将?」
『……また随分と昔の都市伝説を持ってくる。ようヌシが知っておるな』
ハニバルは何処かで聞いたことがあるようだった。
「これでも国を治める一翼を担ってますので。それと、あれは都市伝説ではなく現実ですよ」
『何と。昔の王は阿呆なことをしよる』
「そのせいでロッパには『狗族』は異常に少なくなりましたが、唯一『魔除狩り』を生き延びた集団がありました。その集団の一員に美しい金髪の『狐』が一匹居ました」
『じゃがそれは二百年近い前の話であろう?』
「『狗族』の因子は『遺伝』します。遺伝率は低いですが、それほどの強大な魔力を有しているのであれば『隔世遺伝』しているのでしょう」
ドレッドの知識の中には『血染めの金色』の知識もあった。
あれこそが『狐』が受け継がれている証拠であり、またそれが現代に甦ったという予測を立てていた。
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