銃王姫と二丁拳銃

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雰囲気からは想像出来ない程意外と喋る。やはりコミュニケーションが苦手というわけではなさそうだ。 ただ、腹が読めない。警戒していると思ったら気さくに話したり。 悪く言えば確かに何を考えてるか分からない人だ。 「別に信用してくれなくてもいいよ。はいこれ」 ニーナはリースにメモを渡した。 「何ですか、これは?」 「わたしの今の住所。お爺ちゃんもいるし射撃場もあるし、何なら泊まっていってもいいよ」 「師匠……」 リースがブルッと身体を震わせる。 「どうしたの?」 「いえ、ちょっとトラウマが」 「トラウマ?」 「……いえ、是非行かせて貰います。仕事があるので遅くなるとは思いますが」 リースは何か言いかけたが結局言わず、メモを胸ポケットにしまった。 「ではそろそろ会議が終わる時間なので戻ります」 「あ、わたしも一緒に行くよ」 「……一緒に行く意味ありますか?」 「少しでもリースちゃんと話したいし」 ニシシと笑うニーナを見てリースはポツリと呟く。 「めんどくさい……」
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