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「話し合うって言ったってどれも一長一短だろ。平行線だと思うんだけど」
「ここで納得させんだよ」
ライは口を微笑みながら指差した。
「まずイリカ。タリアに攻め込むのはまだいい」
「何故ですか?戦力を分散させるのは愚策ですよ」
「分散した二つが一つの統率の取れた部隊ならな。この場合は違う」
「フリカもあくまで自分達が得をするからやってることだしね。こっちみたいに死ぬもの狂いにはなってくれないわ」
フリカ革命の時、命張った馬鹿もここに居るのだがそれは稀有なことだろう。
「敵もそれが分かっておる筈よ。それに、国境が近いということは『奴等』も居るということ」
マリアは、あえて伏せた。『異端』。レリオかテスター。この二人の内どちらかがタリアの近くに居る。
「確かに、まだ『そいつら』とはやりあいたくねぇな。いずれぶつかるにせよ、準備がまだ出来ていない」
レジスタンスもフリークマンファミリーも、まだ場慣れしていない。早期決戦は混乱する可能性がある。
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