銃王姫と二丁拳銃

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* リースと一緒に帰って来たニーナは会議の場所で別れた。 それまでにリースと話して分かったこと。想像以上に踏み込めない。 ニーナが何を言ってもはぐらかす。めんどくさいの万能性が分かった。 ニーナを信用していないのだろう。初対面とはいえ、同じ世界政府所属の人間なのだからもっと親しくしてくれてもいいのに。 軍は違えど、役割は同じなのだから。 「こうも堂々と仕事をサボるとは。流石に『銃王姫』は格が違いますなぁ」 帰ると同時に一人の男がニーナを馬鹿にするように口を開く。 「ごめんね。サルフと違ってサボっても必要とされるんだ、わたし」 皮肉を返す。サルフは鼻息を荒くする。 サルフはシモンの弟子の一人だ。ニーナよりも前からいる古株である。 ニーナやリースとは違いずんぐりとした体型。あまり数が居ない重火器兵である。 火力があり突破力が高いので欠かせない存在ではあるのだが、小回りが効かず局所型なので回ってくる仕事は少ない。
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