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「あんまりからかうなよ、マリー。家に帰った時機嫌が悪くなってめんどくさいんだ」
「そういうところが子供らしいと言うとるのよ」
そんなことを言われてはイリカは何も言えない。
「ライさん、この後久々に手合わせお願い出来ませんか?多少鈍ってるようで」
「断る。お前とやり合うのは疲れる。ナツと約束もあるしな。セリスにでも頼め」
ブラウゼルが見るからに肩を落とす。
「これだけ体格差があるとやりにくいんですが……」
「腹に一発貰ってみろ。二度とそんな口聞けなくなるぞ」
「ライ兄さんの顔が青く!」
「分かっておりながら食らうのだから、大した奴よ」
「おい」
話に置いていかれた人間が声をかける。
「お前は一体何様だ?嬢ちゃんと狐さんと仲が良いみたいだが」
「ファミリーの部下のブラウゼルさんもだし、『鉄槌童子』の名前まで出たぞ」
ざわざわと騒ぎ始める新参者。その内のイリカに死んでくださいと言われた男が聞く。
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