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「分かったが、金は貰うぞ」
「構わねぇよ。信用出来るし、言い値で払う」
「……テトラの馬鹿のところもそうだったが、フリークマンファミリー羽振りが良くて助かる」
セリスはどうやらグレイが気に入ったらしい。職人であり商人でもあるセリスはこういう人間が好きだ。
「家族に大金持ちが居るからな。本当にトリスには頭が上がらねぇ」
「え?あいつ本当にそんなに稼いでんの?」
ライが目を丸くさせる。
「メリカの連中はそれに特化してるからな。トリスなんか本気出せば個人でも家族全員賄えるくらい稼ぐ」
規模が違う。財力に置いてもフリークマンファミリー以上のマフィアは居ない。
「こりゃ、アレックスもとんでもないのに惚れたな……」
「ライ。オレが言うのも何だがお前も大分クセの強い人間達と付き合ってるからな」
ライはまたグレイの言葉をスルーして格納庫を後にした。
「グレイ。今日のライは……」
「どうした?」
「………………いや、何でもない。作業を続ける」
「?」
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