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「あんたねぇ……人が真面目な話をしてる時に……!」
ハルカが立ち上がる。その顔には青筋が浮かんでいた。
最早ライとチフユにその怒りを静めることなど出来ない。
「わー、お姉ちゃんもやるのー?」
「え?」
それを止めたのは、一人の幼い女の子だった。ハルカの前に一生懸命作ったであろう泥団子を差し出してくる。
その様子に、ハルカは気を抜かれた。そして笑いながらそれを受けとる。
「ありがとね」
「うん!」
そして振りかぶって。
「死に晒せ、この唐変木!」
ライの身体にクリーンヒット。
「お、やったな?」
「泥団子合戦か、おもしれぇ」
「僕もやるー!」
「わたしもー!」
こうして乱戦と混戦の泥団子合戦が始まった。
「ユーくん、あのでっかい姉ちゃん狙え!」
「やだ!」
「後ろがガラ空きよ!」
「お姉ちゃんもねー」
「秘技、前転避け!」
「結局泥まみれだ!」
勿論、この後先生にお説教を食らった。
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