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「あー、もう最っ悪!」
「あーあー、サラシまで泥まみれだ」
「帰って風呂入りてぇ……」
三人は幼稚園を後にしてハルカの家まで歩いていた。
「大体あんたが変な球投げるからでしょ?何でこっちに飛んでくるのよ」
「ライならいつもあんな感じだぞ。ノーコンだから」
「アホ言え。たまたま指に引っ掛かっただけだ」
頑なに認めないライ。
「でも、久し振りに楽しかったなー」
チフユが頭の後ろで手を組んで笑った。ハルカもつられて笑う。
「そうね。何も考えないで動いたのは久し振り」
その言葉を聞いてライは苦笑した。
「何だ、良く分かってるじゃねぇか」
「え?」
「さっきの悩み事だよ」
呆けるハルカ。
「オレ達は別に聖人じゃない。やることなすこと、『正しさ』を見出ださなくていい」
「…………」
「それに、ここに集まってる奴らは戦えって言われたから戦ってるんじゃない。一人一人が、戦おうと決めたから戦ってんだ」
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