銃王姫と二丁拳銃

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「お前……」 全く女と見られていないニーナをサルフは哀れんだ。 そうこう話している内に会議が終わったようで王逹が建物から出てきた。 トリウス王と補佐のドレッドは一番最後に出てくる。 「諸君、護衛の任を頼むぞ」 トリウス王からは一言だけ感謝の意を示される。ニーナは慣れた様子で頭を下げた。 トリウス王が歩きだすと軍も動き始める。トリウス王の周りには古参の実力者逹。少し離れてサルフ。更にニーナが続く。 もう何回かしている仕事なので狙撃手としての役目はほぼない。 想定される狙撃場所は予め確認しているし、現在もニーナの部下に見張らせている。 ニーナがいるのはその場所を指摘したことによる責任だけなので銃を抜く気は更々なかった。 「すみませんね、こんな仕事を任せて」 声をかけられる。ニーナが視線を向けるとそこにはトリウス王の補佐、ドレッド・モールが居た。 「いえ、仕事ですので」
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