忍族の暗躍

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* ロッパ王国軍は戦力を補強する為に、世界政府に所属していない者へ戦争の参加を募った。 荒くれ者の傭兵。正義感の強い一般人。名を上げようとする下級貴族。 その中でも、最も集まったのは『奴隷』だった。 ロッパ王国軍が奴隷市場から大量に買い占め戦力を補強した。 しかし、奴隷と言うのはこの世界で最も身分が低い。たとえ飼い主で無くても馬鹿にされる。 人ではなく、ただの道具として扱われる。 「今日も、飯は抜きだってよ」 一人の男が報告に帰ってくる。野営の小さなテントにはもう一人の細身で長身の男が待っていた。 「だろうね。貴族どもが何か笑ってたし」 「バドとフゥは?」 「二人とも何か探して来るってさ」 奴隷の隊は四人一組。名前が無いので適当な渾名をつけて呼んでいる。 「ドグ、ルゥ。今、帰った」 少し経ってボロボロの帽子を被った男が帰ってきた。バドである。 バドが長身の男、ルゥに視線を向けると首を横に振られた。
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