46124人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうだそうだー」
「ルゥ。フゥを黙らせろ」
「了解」
ルゥが口を塞いだことで静かになった。バドが灯りを消す。
「さっさと寝よう。また明日、何をされるか分からん。体力は残しておいた方がいい」
「そだねー。良し、寝よう!健全に!」
「最初からそのつもりだ」
シン、と暫く静寂が訪れる。そして、誰かが呟いた。
「この戦争で、何か変わるのかな?」
そして誰かが返す。
「何も変わらない。自分が変わらない限りな」
「一生変わらない。血は争えないから」
「変わるさ。死ねる」
その言葉には、誰も返さなかった。
朝。早く起きたのはバドだった。まだ日は昇ってない。三人を起こさない様にこっそりテントを出た。
昨日飲んだ分の水筒を回収して川に向かう。
川につくと先に水を汲んで次に顔を洗った。
「早いねー、バドくん」
「フゥ。起こしたか?」
「いや、元々眼は覚めてたよ。バドが起きたから来てみただけ」
最初のコメントを投稿しよう!