忍族の暗躍

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* 「よう、ニーナちゃん。久し振りじゃな」 「ええ、久し振り。ハニバルさん」 ハニバルと合流したニーナは握手をして席についた。 現在ここにいる人間はハニバルとその信頼出来る部下達、下級貴族達とニーナ。 つまり、イセン攻略に置ける重要な指揮官達。 「役者は揃った。では、これより軍議を執り行う」 ハニバルが仕切ることで空気が締まる。 「まずは、前回の敗北の振り返りからじゃな。地図を」 「はっ!」 指示を出された部下が地図を開いてその上に駒を置いた。 「前回、敵は故ボレオン将軍を巧みに挑発。町近くまで誘導し、罠に嵌めよった。同時に北西より別動隊が軍を強襲。本隊との挟撃で将軍は討ち取られた」 地図上の駒が増える。 「この時に確認された、『戦場』に置ける要注意人物は三人じゃ。『武神姫』、『鉄槌童子』、『血染めの金色』」 ハニバルは地図上に置かれた駒の内、一つに指差す。 「最も警戒すべきは『血染めの金色』の戦場の制圧能力。よってこの度の戦いではこの『金色』を如何に無力化するかを大前提に考えることになるが、異論は無いかいな?」
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