銃王姫と二丁拳銃

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寧ろ任されるだけ信用されていると捉えるべきだ。 「この護衛の任務が終わった後、話があるのでわたしの自室に来て下さい」 「ドレッド様がわたしに?」 「はい。では後程」 それだけ言ってドレッドはトリウス王の横に戻っていった。 「また、お前か。流石『銃王姫』」 「もうそれはいいから。いや、『孤高の隼』よりはマシなんだけどさ」 シモンの名前に頼っているつもりはないのでニーナとしてはその異名は不本意だった。 その後、サルフからの視線を気にしないように任務を続けた。 「失礼します」 護衛が終わった後、ニーナは城にあるドレッドの自室に訪れていた。 意外と乱雑とした部屋。性格的にもっと片付いていてもいいと思った。 乱雑にならなければならない程、国の業務が大変だという証拠ととれなくもないが。 「すみません。もう少し待ってください」 奥の机で書類と格闘しているドレッド。数十秒待つと一段落ついたようでふぅと息をはいて襟首を緩めた。
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