忍族の暗躍

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自信満々に言い切るハニバルに下級貴族達は黙った。 「そして、陣地から釣り出せば勝ちじゃ。何せこちらには、世界最強の狙撃手がいるからのぅ」 ハニバルの視線がニーナに向く。ニーナは頷いた。 「では『金色』の対策はこんなものかいな。次に『鉄槌童子』と『武神姫』の対策じゃ」 ハニバルはゆっくりと作戦を説明した。 「それは、コストがかかりすぎではありませんか?」 全て説明し終わった時、反論が出た。 「ほう?ではヌシはどういう策が良いと思うのよ」 「はっ!その方法であれば、魔法隊を後ろに配置した方が得策かと!」 男の発言は尤もである。何故ならば、男の言ったことが『定石』であるのだ。 対してハニバルの策は奇策と呼ぶ程ではないものの、効率が良くない。 「儂もそう思う」 ハニバルはあっさりと肯定。 「じゃが、ヌシの策は受け入れられない」 「何故ですか?」 「嫌な予感がするからよ」
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