銃王姫と二丁拳銃

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* 「このバカ弟子が!」 思ったよりも遅くなってしまったニーナが家に帰るとシモンの怒鳴り声が聞こえた。 シモンが弟子相手に声を荒くするのは珍しい。ニーナは気になって声が聞こえた場所を覗く。 そこにはシモンと、頭を押さえているリースの姿があった。 「その構え方では銃身がブレやすいだろう!」 「いや、ですが撃つ寸前まで目標を変えられるので利便性を考えるならこちらです。あと、ことあるごとにわたしの頭に拳を落とすのは止めてください」 「むぅ。一理あるがそれではお前の持ち味を殺さないか?」 「遠距離狙撃の時は別ですから。このくらいの距離ならこれで」 「お爺ちゃんただいまー。リースちゃんはいらっしゃい」 このまま覗いているのは気分が悪いのでニーナも話に割り込んだ。 「む、ニーナ。遅かったじゃないか。何処に行っていた?」 「ちょっと城に呼び出されて。それにしても珍しいね。お爺ちゃんが鉄拳制裁するなんて」
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