誇れ、雷鳥

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* もう一方の前線。率いているのはブラウゼルだった。 『MFA』に身を包んだ巨体はいつもより数段大きい。戦場でもよく目立つ。 よって格好の的になるのだがそれを補う圧倒的な性能を『MFA』は持っていた。 ライ達が対決する度に大苦戦を強いられた『ACFP』。その最大の強みは『防御力』にあった。 刃が通らず、魔法が通らず。打ち倒すには切り札級の攻撃を確実に当てなければならない。 『MFA』は『ACFP』程ではないにしろ強固な防御力を宿していた。 魔法開発の天才フロウが閃き、合成物を作れるハルカが材料を揃え、両極の双子であるイリカが理論を組み立て、義体職人であるパーニャが形にして、武器職人のセリスが最終調整した。 時代の最先端を行く技術の結晶。それが『MFA』なのだ。 「きょ、『巨兵』が来るぞぉ!!」 「逃げろぉ!」 蜘蛛の子を散らしたようにブラウゼルから逃げる敵達。ブラウゼルは油断せずに一人一人確実に倒していく。
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