誇れ、雷鳥

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喧嘩慣れしているブラウゼル。後ろから襲われることにも慣れている。 ブラウゼルはウェイカーにわざとパワー負けして態勢を崩した。結果、 「あ」 「ぬあああああ!!??」 大口に飲み込まれたのはウェイカーの方だった。その場を素早く離脱して全景を見る。 「『カバ』、か」 ウェイカーを現在進行形で吐き出しているのはピンク色のカバだった。 「すみません、先輩。お相手さん結構戦闘慣れしてるようで」 「中々やりおるな!バァルよ!『あれ』をやるぞ!」 「はいはい」 バァルと呼ばれたカバはノシノシとウェイカーの前に移動する。 「超・絶・合・体!」 「これは……」 ブラウゼルは絶句した。ウェイカーが、バァルに、乗った。それだけ。 古今東西探してもカバに乗って戦う人間はウェイカーだけであろう。 もう一度言う。乗っただけである。 「これぞ!『鬼』たるウェイカー・ガラディンと『狗』たるバァル・パーシの究極戦術!名付けて、『ガラディーン』!」 「ほぼお前じゃないか」
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