誇れ、雷鳥

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* 「おぉっと!!」 「チッ……!」 東にしっかりと誘い込んだセリス達は再びガラン達と接近戦を繰り広げていた。 セリスのハンマーをガランはスライディングしながら上体反らしで避ける。 ガランはその勢いで後転。蹴りを入れにいくがセリスはそれを肘で叩き落とす。 バランスが崩れたガランの腹をハンマーの柄で突きに行く。 ガランは折れた短刀を地面に突き刺しそこを軸に回転して回避。ついでにセリスの足を払った。 バランスを崩しかけたセリスはハンマーを杖に踏みとどまる。が、そこを狙われた。 ガランが折れた短刀で腕を斬りに行く。避けられないと判断したセリスはそのまま倒れ混むように前進。 折れた短刀が肩を切り裂く。が、浅い。かなりの至近距離まで二人が近付いた。近すぎてハンマーが振れない。よって。 「ふん!」 「うご!」 飛び込んで前屈みになっていたガランの額にセリスは己の額を打ち付けた。堪らず仰け反るガラン。 「割れた額叩き付けるなんざ、とんだクレイジー野郎だ」
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