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「そんな拳銃で我が鎧を貫けるとでも?」
「さぁな」
ウェイカーの言葉を無視してグレイは弾丸を撃ち込んだ。
バァルが一応警戒し、身体の表面を硬くする『硬化』の魔法を使用する。
しかし、その警戒は不要だったようでグレイの弾丸は呆気なくウェイカーの鎧でいとも容易く弾かれた。
その時、グレイの横を駆けていく人間が一人。リュート・ラジム。バァルの身体に正拳を放つ。『硬化』が持続しているのでビクともしない。
「『オンリーノット』」
しかし、その瞬間バァルの魔力が縛られた。それを『呪具』によるものだと瞬時に判断したバァルはリュートを攻める。大きな口を開けて噛み砕こうとリュートに迫る。
「ヌンッ!!」
それをブラウゼルがカバー。リュートはその隙に下がった。
「良し、リュート。お前はもう下がってろ。ブラウは他の援護に回れ」
「了解しました」
「ではボス、お気をつけて」
二人はグレイの指示に従った。
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