誇れ、雷鳥

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「あんた、俺に何をした!?」 「敵に自分の魔法をペラペラ話すアホが居るかよ」 グレイは再び拳銃を向ける。バァルの身体の異変は収まっていた。 そこからバァルは推理する。原因は間違いなくあの円を踏んだこと。 身体の異変は体感で十秒。今は何の違和感もない。 そこから推測するにあの銃、『魔具』の能力は着弾した場所に広がる円を踏むと何かしら悪いことを一時的に起こすということ。 そう分かってしまえば怖くない。バァルは不意討ちに当たらないよう身構える。 するとグレイは今度は自分の足元に発砲した。広がる円。踏むグレイ。 「『アクセル』」 その途端、グレイがもの凄い速さでバァルに走り込んできた。 「はや……!」 「ぬうぇい!」 魔法の補助もないバァルには見切れなかったが、ウェイカーは反応した。 グレイを叩き潰すように太い右腕を降り下ろす。グレイは走りながらバァルの前に一発撃つ。 「『ドリフト』」 上半身を極限まで反らし下半身が前に出るようにしながらグレイは円を踏む。
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