誇れ、雷鳥

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ウェイカーが立て直す前にグレイはリロードまで済ませる。 「小賢しい!」 ウェイカーは口ではそう言いつつもグレイの戦闘情報を頭の中で整理していく。 今まで効果を見せた円は四つ。 『アクセル』。加速の円。 『ブレーキ』。減速の円。 『ドリフト』。滑走の円。 『スピン』。回転の円。 それに円は踏んで発動するのではなく、上を通過することで発動する。 つまり円の上であれば空中を通過しても効果がある。 その上空の詳しい効果範囲は不明であるがそれについては深く考えなくともいいだろう。 「種が分かれば、これ程つまらぬものもないな」 「そりゃ、悪かったな」 グレイの苦笑い。ウェイカーは分厚い鎧を着ている。今のグレイの装備でそれを突破することは不可能。 つまりこれはただの時間稼ぎにしかならない。ウェイカーは溜め息をついた。 「残念だ。お前のような者の首に賞金がかかっているとはな」
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