誇れ、雷鳥

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その加速した先にある円を更に踏む。 『ドリフト』。踏み込んだ速度のまま滑走しグレイに迫る。 何処に何があるか分かってしまえばグレイにアドバンテージは無くなる。 グレイはウェイカーの攻撃を回避する為に自分の前に円を作る。ウェイカーはそこに突っ込んだ。 ウェイカーはその円を踏むまでどんな効果を得られるか分からない。しかし、推測は出来る。 『アクセル』と『ブレーキ』は意味が無い。何故ならばグレイの魔法にはルールがあるから。 それは『アクセル』や『ブレーキ』は重ねられないということ。 おおよそ通常時の二倍の速さになる『アクセル』だがその効果が得られている時に他の『アクセル』を踏んでも四倍にはならない。 また、『ブレーキ』を踏んでも速度は落ちないのだ。 ならばグレイが今作った円は見たことのない新しいもの、もしくは― 「やはりな……」 『スピン』。ウェイカーの身体が百八十度回転する。しかし、分かっていればそれに意味はない。 ウェイカーの放った裏拳はガードしていた左腕を粉砕しグレイをぶっ飛ばした。
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