誇れ、雷鳥

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もはやそれは弾丸ではない。 空気摩擦によって銃弾が溶け真紅に染まる。それがウェイカーの鎧をぶち抜き心臓を焼いて背中を飛び出して鎧を貫通させた。 『トップギア・アクセルレーザー』。グレイの最大魔法がウェイカーを撃ち破った。 だが、 「ヌン、!」 弾丸を食らって仰け反った筈のウェイカーが一歩前に出てきた。 「おいおい、まだ動けんのかよ」 「『鬼』たる、者、後ろに、倒れるなか、れ……!」 そのまま、ウェイカーはうつぶせで倒れた。ズゥンという地鳴り。今度こそ動かなくなった。 それと同時に円が全て消える。消したのでは無く、単にグレイの限界。 拾って帰って欲しいところだが、それはあまりにみっともない。 グレイはその意地だけで立ち上がって自陣に走り出した。 ウェイカー・ガラディン戦死。 グレイ・フリークマン負傷と魔力枯渇により戦闘不能。 レジスタンス、依然優勢。
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