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「謝罪なんていらないよ。どうせわたしと君なんて一日限りの付き合いだし」
「そんな悲しいこと言わないでくださいよぉ。美少女だと思ったのは本当なんですから」
「全く好みじゃない人に言われても嬉しくないし」
「ひどいことを」
笑うテスター。そして薄気味悪い瞳がニーナに向けられた。
「え?」
その視線にニーナは違和感を覚えた。
「どうかしましたか?」
「別に何もないけど……」
ニーナはそう濁した。ニーナが感じたものは今までに経験したことがあるもの。
それは目を付けられた視線。しかし、薄汚いものではない。純粋な視線。
あれほど貶める発言をしておいて、興味を引かれている現状はニーナにとっては意味不明だった。
「とりあえず何処か行きたいとこある?案内ぐらいならしてあげる」
「世界政府には顔を出さなくても?」
「別に後でもいーよ。夜にはどうせ引き渡すんだし、わたしは今日一日面倒見るっていう任務だから」
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